FXには、強制ロスカットと呼ばれる仕組みが存在します。

損失を防ぐための要となるこの仕組みについて、そのメカニズムと対策法を説明します。

強制ロスカットとは

強制ロスカットとは、FX会社の取引ルールに基づいて強制的に執行される決済の事を言います。

通貨を買い、証拠金維持率が一定のラインを下回った場合、強制的に決済が行われます。

たとえば米ドル、円ペアのレートが130円の時に10万通貨分購入し、その後レートが円高に向かい128円まで下がったと仮定します。

この時点でFX会社の定める証拠金維持率を下回ってしまった場合、ロスカットが行われ10万通貨は自分の意志に関わらず強制的に決済されます。

すると20万円の損失が確定するといった仕組みです。証拠金維持率についてはFX会社によって違うため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

一見すると強制ロスカットは無くても良い仕組みのように思えますが、これをメリットとして捉える考え方もあります。

ロスカットが存在しなかった場合、損失は膨らむばかりで歯止めが利かなくなってしまいます。

待てばレートが回復する、とロスカットを疎ましく思う人も多く居ますが、そう考えてしまえばFXは投資ではなくただのギャンブルと同じです。

とはいえ、できればロスカットが執行される前に手を打っておきたいですよね。

次からは強制ロスカットに対する対策法をいくつかご紹介します。

強制ロスカットに対する対策法

まず1つめは、「潔く損切りを行う」ことです。

上記でも少し述べましたが、すでに損失が出ているにも関わらず、待てばレートが回復すると躊躇して損切りを行わなければ、ロスカットが行われてしまいます。

損失を嫌う心理は投資家のみならず誰にでもあることですが、こと投資に関しては常に合理的な判断を心がけましょう。

エントリーと同時に逆指値を入れておくことが大切です。

指値を入れておくことで自身の指定したロスカットラインで自動的に決済がされます。

2つ目は、レバレッジを低く設定することです。

たとえば米ドル、円が130円の時に投資資金10万円でレバレッジを10倍にして取引した場合、10,000通貨まで所持することが可能です。

しかし、米ドル、円が125円まで下がってしまうと、証拠金維持率50パーセントとなり5万円の含み損が確定します。

同じ条件でレバレッジが2倍の場合、証拠金維持率50パーセントに到達するには米ドル円が98円まで値下がりする必要があるため、よりリスクを抑えることが出来ます。

まとめ

レバレッジを使えば短期間で莫大な利益を産み出すことも可能ですが、同時に莫大な損失を出す可能性も孕んでいることを念頭に置いておきましょう。

投資にリスクはつきものであり、FXでもそれは同じです。

どのようなリスクがどのような部分に潜んでいるのか、ちゃんと理解したうえで取引を行いたいですね。


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